３月上旬には春本番を思わせる陽気が訪れたと思ったら、一気に１０℃近く気温が下がるなど、
気温の乱高下が非常に厳しかった時期がようやく終わりを迎え、
いよいよ春本番の陽気を日中にずっと味わうことが出来る季節となりました。
朝晩の冷え込みが少し緩んで、庭に梅の花が咲くのを見ると、いよいよ春が近づいてきたことを実感できます。
そこで今回は春の訪れを感じさせる竹林亭の風景の一部をご紹介いたします！
数寄屋門から竹林亭に向かう道中の庭に白梅の花が。
春日野（白梅）が2月中旬の冬の寒い時期に
白く鮮やかに花をつけました。
白梅の花と茶室「向山庵」。
奈良時代には、花見と言えば今では定番の「桜」ではなく、
「梅の花」で行うものであったとも言われています。
玄関側の庭に咲く春日野（白梅）より遅れて、
和室側の中庭には鴛鴦（えんおう、紅梅）が咲きました。
オシドリを意味する鴛鴦（えんおう）の名の由来は、
「１つの花から２つの実を付ける」とのことだそうです。
中庭側の梅（鴛鴦）は、3月中旬にようやく色濃く、
鮮やかに満開となりました。
春の暖かな日差し、庭の木々、青空とのコントラストが
より梅の花の艶やかさを色濃く演出します。
暖かくなった3月上旬の早朝には、白鷺（シラサギ）が
池の鯉を狙って石の上でじっとしています。
その獲物を狙う眼差しはまるでどう猛な猛きん類のよう。
今日来ていたのは、人の気配に敏感な白鷺。
人の姿に感づくや否や、素早く飛び立っていきます。
日によっては、人が近づいても逃げない、
肝の据わった白鷺が来ていることもあります。
慌ただしい日が続く中でも、喧噪から一歩離れてゆっくりとした時間が過ごせる数寄屋造りの竹林亭。
春の穏やかな空気の中で感じられる、穏やかな非日常の空間。
それぞれ違って、それぞれ良い、そんな春の穏やかな一日を味わってみませんか？
